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オリジナル娘の リリン かぼちゃ なつきによる
THE・談会
かぼちゃの謎を追え!


「皆々さま方―!!おはようございま―――す!!」


「五月蠅い。嫌うぞ」


「えぇ!!初っ端!?」


「はん、貴様のような愚鈍な奴にはそれくらいの待遇がふさわしいだろう?」


「し、しどい!!そこまで言わなくてもいいじゃないか!!」


「だが、キミはその罵倒にこそ悦楽を覚えるのだろう?」


「まぁね!!」



「………ってんなわけあるか―――!!」


「………やれやれ。キミの相手は本当に疲れる。土下座して、懺悔しろ」


「そこまで!!?」


「相手といえば………。そういえば今日はかぼちゃを見てないな」


「今日はアルバイトがあるとか言ってましたよ」


「ほぉ、アルバイト……。そういえば、かぼちゃはあまり裕福ではないとか前回も言っていたな」


「あの子も色々苦労してるみたいですねぇ」


「ふぅん………」


「あ、ナツキさん。またなんか企んでますね」


「くくく……。なぁ、リリンよ。キミは、お友達同士で隠し事はいけないことだと思わないか?」







「いらっしゃいませぇ………」


「ということで。かぼちゃんのバイト先である某コンビニの前までやってきたわけですが」


「読者に優しい一口解説をわざわざ有難う、コリン」


「電波系少女!?」


「電波系少女はこの際脇に置いといて……。かぼちゃの奴、随分と無愛想だな」


「あの様子じゃ、お客もきそうにないですねぇ……」


「仕方がない。此処で張るとするか」





「………こ、このレジとやらはどうやって動かすんだ?」


「あ、あれ?箸は何処に入ってるんだ?」


「うぅ………、電子レンジってどのボタンを押せばいいんだ……。あたため?ぐりる?」




「………」


「………」


「……すごい、ですね……。」


「まさか、アレほどとはな……」


「毎度毎度助けてくれるお客さんも随分と親切だな……」


「ぬわぉお!?ぽ、ポン!!いつの間に!!?」


「随分と失礼なマスターだな。そもそも小間使いを頼んできたのはお前だろう?」


「あっ!!あんパンとコーヒー牛乳買ってきてくれたぁ?」


「やれやれ。コレに違い無いな………?」


「わ―♪ありがと―、ポンポン!!やっぱ見張る時はこれが無くちゃね!!ナツキさんもいります?」


「ふむ……。では頂こうか。この人形を


「………ぬ」


「ポンは駄目ぇえ!!」




閑話休題





「動きが無いな……」


「あれれぇ?ポンポンったら嫌がってたわりには楽しそうじゃない?」


「お前を放って置くのが危険だから、こうして俺も残っているんだろうが」


「私もいるが?」


「より危険だ」


「あっ!!あれって、まひろんじゃない!?」


「まひろん……?お前のクラスメートの、文月真尋のことか?」


「そうだよぉ。かぼちゃんとラブラブ―な、まひろん」




「〜〜〜」


「〜〜〜」


「〜〜〜」




「はは!!すごいな!まさかあのかぼちゃがあんな表情を見せるなんて」


「恋は人を変えるというが、あれはまさに真だな」


「いや〜、見てるこっちが恥ずかしっす」


「む。今度は二人してコンビニから出てきたぞ」


「バイト、終わったみたいだな」


「っていうかバイト中に話しなんかしてていいのかな……」


「愛の為せる業だな」


「うむ」


「意気投合してる……」







「……っていうか何処に行くんでしょうねぇ。あの二人」


「なんだ。男と女が一緒に行くところなんて、一つしかないではないか」


「ままま、まさか………。カラオケのついているホテルとか!?


「くく………、値段表に休憩と書かれた所だよ」


「うむ……。もしや、ベッドの回る所か?」


「……それはもう法律で禁止された」


「えっ!?そうだったの!?」


「まったく……、無知は怖いねぇ」







「うん……。……ばいばい


「はれ?二人ともさよならしちゃったみたいだよ?」


「……ちっ。つまらない」


「この方向からすると……、かぼちゃんはどうやら家に向かってるみたいですね」


「ふむ……。とにかく一安心だな」


「なんだ?心配だったのか?」


「親心というやつだ。やれやれ……、俺も老いたものだな」







「――――――ところで。お前たちは何時までそうやってるつもりだ?」


「ぎくぅ!!か、かぼちゃん!!?」


「……矢張り気づかれてしまったか」


「まったくナツキさんも………、蒼色まで一緒になって」


「………まったく面目ない」


「はは………。これには訳がありまして………」







「………まったく、そんなくだらないことでボクを付け回していたのか」


「いや、我が愛しの義妹が如何な生活を送ってるのか、気になってな」


「そう言ってもらえるのは光栄ですが、今回のはやりすぎです!」


「くく……、いや。それは悪かったなぁ、かぼちゃ。まさか其れほどまで嫌がるとは思ってもいなかったのでな。次からは自重させてもらうとしよう」


「………こいつ、反省してるのか?」


「でも、なんでかぼちゃんはアルバイトとかしてるの?」


「ボクの義父さんと義母さんはいっつも世界中飛び回ってるからな。
ある程度のお金は毎月送ってくれるんだけど、あいつら時々送んの忘れるんだよ。
だからバイトはせざる得ないの」


「なるほどねぇ。でもなんかいつも金欠とか嘆いてない?」


「そ、それは………、食事代が結構莫迦にならないんだよ………」


「………食事代、ね」


「かぼちゃんってそんな体型でいて、大食漢だからn!?


「………なんか言ったか?」


「ぐふぅ………、いえいえ何も言ってませんョ」


「だが、それだけではないだろう、かぼちゃ?キミ、この頃随分と色気づいているようだしな」


「あ―、それはわかる。この頃かぼちゃん、ファッションとかにも気遣うようになってきたしねぇ。やっぱ恋は人を変えるねぇ。良きかな良きかな♪」


「そ、そんなことない………」


「恥ずかしがらない恥ずかしがらない♪いいねぇ、青春だねぇ。やっぱアレかな?胸に滾るのは熱い感情?」


「そ、そんな………」


「もぉ、かぼちゃんったらお・ちゃ・め♪ところで、もう初体験は済ませ

 バキュゥゥウン

げふぅぅううぅ!?


「いい加減にしないと………、撃つぞ?」


「だ………、だから………、再三再四繰り返すけど………、もう撃ってるから………」

バタッ


「ふむ……、相変わらず綺麗な血の色をしている」


「まったく………、つくづく進歩の無い奴だ」